500Vdue

BIMOTA 500V due 2スト500ccのビモータ 500Vデュエを中古車で買う

数年前からとても欲しいバイクがある。

その名もbimota 500V due

イタリア製の2サイクル500ccマシンだ。

中古車情報誌で、探していたが見たことがなかった。

日本国内には十数台しかないという情報もある。国内で手に入れるとすれば、オーナーが手放すのを待つ以外ないだろう。

アメリカにも問い合わせしたりし、方々で色々と探した挙句、奇跡的に日本国内で見つかり手に入れることができた。

本記事は、幻のバイクといわれる500vdueを手に入れる前からのストーリーを綴っている。



幻のバイクBimota 500V dueとは

bimota 500V due

1997年にイタリアのビモータ社で発売されたモデル。

オールビモータ製であることが過去のビモータとは異なる部分、フレームはもちろん、エンジンも自社製となっている。

最大の特徴は自社開発されたエンジンは2ストローク500㏄であり、直噴インジェクションを採用している点だ。

2ストロークのインジェクションモデルは、当時例がなく2ストロークの排ガスをクリーンにできるかもしれないということで、とても注目された。

しかし、実際に販売されてみると、まともに走らずクレームの嵐となり、結局この500vdueは全台リコールの対象となってしまった。

さらに追い打ちをかけるように、リコールによりダメージを負ったビモータ社が2000年に倒産。

リコールされた車体も、戻ってくるのかさえ分からない状況になってしまった。

それから数年後、ビモータ社は復活するも、500Vdueプロジェクトごと倉庫にあった500Vdueとストックパーツすべて売却されることになった。

部品供給の手配はすべて自力で行う必要がある。



販売価格、購入方法

発売当時の500V dueの新車販売価格は210万円だ。

中古車価格は、一度だけGoobikeに登録されたものを発見したことがあるが、当時100万円だった。

あとは、車両を買うだけが、まったく出物がない。

そこで、Bimota販売店に問い合わせをしてみた。

レッドバロン

レッドバロンでは、過去に数台バイクを購入したことがあり、ビモータ DB3 マントラを買ったことがある。

500Vdueも本部でライディングテストをしていたので、在庫を持っているのではないだろうか。

話を聞いた結果、500Vdueはすべてリコールとなり、販売実績は1台もないということだった。

モトコルセ

ビモータのディーラーで、500vdueのオリジナルチタンチャンバーを販売していたお店だ。

このチタンチャンバーは本当に欲しかったが、既に完売している。

当時、問い合わせた聞いた結果、500vdueは販売していないという回答だった。

500Vdue販売会社(海外)

500Vdueプロジェクトを買収したイタリアのサイトに問い合わせと、なんと数台の新車が販売されていた。しかもキャブに換装済みのEvoluzioneモデルだ。

そこで、ヨーロッパから輸入した場合の、通関手続きからナンバー登録までのやり方をざっと調べてみた。

結果、とても難しい。

とくに2000年以降の製造モデルはブレーキテスト証明書が必要であるなどの情報があった。

しかも、車両価格は300万円オーバー。

500Vdue販売ディーラー(アメリカ)

アメリカにもディーラーがあるので、問い合わせると、1台中古車があった。

早速日本まで輸送の見積りを取ってもらった。

価格200万オーバー。

海外オークションサイトebay

ebayにも偶然出品されていた。ヨーロッパの方だが、状態は良さそうだ。

海外は、面倒事が多いので、できれば国内の方が楽だ。

ヤフオク

なんと偶然ヤフオクにも1台出品されていた。画像が不鮮明で少しピンボケしている。状態も良くわからない。

開始価格65万円、即決価格130万円。

迷うことなく。即、即決した。

ビモータ 500V due 中古車を手に入れた

ヤフオクで購入した車両が、バイク輸送便で到着した。

ついに憧れのバイクを手に入れることができた。

ネットではいろいろと書かれているが、普通に走れるようにしてやろう。

3秒間セルを回し、また3秒セルを回ることを繰り返し、合計15秒以上セル回した。セルは3秒以上続けて回さない方が良いのだ。

長い眠りのためか、このバイクの特性か、最初エンジンは中々かからない。もちろんショップで車検整備はしてる。

5回目に無事エンジンかかり、一安心した。乾いた2ストサウンドが響く。

一通りアイドリングをしエンジンを暖機する。給油ランプを見ると点灯しており、燃料タンクの残量も僅かだった為、給油が必要だ。

初めて乗るdueを慣らしをしようと思い、少し距離のあるガソリンスタンドまで行く事にした。

500V due初乗車

bimota 500Vdue シートカウル

バイクに跨り、スロットルをジワジワ開けながら、クラッチを繋ぐ。低回転でクラッチを繋ぐと、パワーがなくエンストしそうだ。

スロットルを多めに開け、クラッチを繋ぐ。スタートするにはは少なくとも6000回転は必要だ。ほぼアクセル全開に近い。チャンバーからは白煙がもうもうと立ち上がっている。

ようやく、走り出すことに成功した。しかし、すぐに最初の問題が発生した。シフトレバーとペダルの間にブーツが入らない。思った以上にレバーの間隔が狭く、とても下向きになっている。これは、後で調整しなければならない。

どうにか二速に変速できるので、今日はこのまま出発する。一速と二速でだけ走行することにしよう。

最初の信号停止。赤から青信号になり、スタートしなければならない。

緊張。上手く発進できるのか。

6000回転で無事スタートできた。

安心したのもつかの間、問題発生。



メーターの表示がおかしいのだ。

エンジンはかかっているにもかかわらず、タコメーターの針が0になったり、通常表示になったりと、行ったり来たりしている。

信頼性に難あり。メーターの接触不良か、このバイクの特性なのだろうか。

取り合えず、走っているので良しとしておこう。
bimota 500Vdue ビモータ 500V デュエ

スタンドまでの道のり1/4(2~3km)ほど進んだところで、問題発生。

またか。もう、驚かない。一速でアクセル全開なのに、ノッキングする。

かなりの振動で。グワングワンと、まるで暴れ馬かのようだ。これはすごい。

二速に上げるとパワーダウンし、軽めのノッキングに変わった。

これはまさかガス欠か?仕方がないので、クラッチ切り路肩に停車する。エンジンも勝手にストップした。

ガソリン残量はまだ目視できる程度はある。リザーブ燃料切替コックがどこかにあるのだろうか?事前に確認しておけばよかった。

コックは探しても見つからず、そのまま再度スタート。エンジンはかかるが、パワーがなくすぐに停車してしまう。その繰り返しとなってしまったが、一度スロットルを最大限吹かすと、パワーが戻ってきた。

走れる間に急いで、戻ることにした。走行中もかなりのスピードでノッキングしながら帰ってくることができた。

帰り着いて少し考える。

ガソリンは入っているからまだ走るはずだ。一番近くのスタンドまでは、およそ3km。3kmならたどり着くのではないだろうか。

再出発した。

2回目になり、500vdueの扱いが少し飲み込めてきた。

とにかくスタートは低回転はアウト。

ひたすらパワーバンドで走らせるのがコツだ。ただしパワーバンドは狭い。

意外だが2速の4000回転のとろとろ走りも大丈夫なことが分かった。

クラッチもつなぎっぱなしにせず、ノッキングの気配でクラッチを切った方が安定して走れる。

再出発してからは、走行中でも停車中でもセル一発でエンジン始動できるようにコツをつかんだ。

ハイオクを満タンにし、新鮮なガソリンの為か、出発時より多少走行が改善した。

戻りは信号でエンストしたことと、軽いノッキングが発生した程度で緊急停車することはなかった。

今日エンストしたのは、人生で一番多い日だった。

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POSTED COMMENT

  1. tak*pon*8* より:

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    はじめまして(^^)
    この前雑誌でこのバイクを見て
    衝撃を受けたのですが
    まだ中古車でも存在するんですね?
    大事にしてあげてくださいね♪

  2. RATRACE より:

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    はじめまして☆コメントありがとうございます!
    Dueが雑誌で取り上げられることもあるのですね。
    色々と問題を抱える車両ですが、何とか普通に走るようにしたいと思っています。
    少しずつ記事もUPしていきます☆☆

  3. かみもとさん より:

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    Dueですかぁ~、うらやましい限りです。
    私も欲しくて…、だけど付き合いの有るバイク屋さんには散々引き止められて(ってそれ以前にモノが見つから無いんですけど)、断念したものです。
    楽しいDueライフ楽しみにしております。

  4. RATRACE より:

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    PASS:
    コメントありがとうございます☆
    Dueは最初はまったく走りませんでしたが、今はだいぶ良い感じになってきています。でもセカンドマシンですね♪
    トラブルもあるでしょうが、少しずつ仕上げていきます!!

  5. FREEDAMーKOBE より:

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    エンジンはどこ製なのでしょう?

  6. RATRACE より:

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    PASS:
    FREEDAM-KOBEさん。こちらのエンジンはイタリアで作られたbimota社のオリジナルエンジンですよ♪
    あまり乗っておりませんが、現在も稼動しております。

  7. 線路際の小心者 より:

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    はじめまして、
    このバイクの本気を、一度でいいので見てみたい。

  8. RATRACE より:

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    線路際の小心者さん
    はじめまして、コメントありがとうございます。
    来年こそはサーキットデビューさせてみたいです。その前に少しメンテが必要です。。

  9. NS たいよう より:

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    はじめまして。
    ボケ~とネットしてましたら、おもしろそうなバイクに釘付けになり、お邪魔しました。
    記事を読めば読むほど、自分も乗りたくなる、悪魔的(笑)な魅力のバイクですね。
    いつか実車が見たいです。

  10. RATRACE より:

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    PASS:
    たいようさん
    はじめまして、コメントありがとうございます!
    最近全く更新できておりません。500VDueは現在レンタルガレージに保管しております。
    今読み返すと恥ずかしくなるような記事です。。
    今後はインジェクターの洗浄を目論んでおります。
    今年はサーキット場で走らせてみるつもりですので、3月頃またUPします。

  11. DEKA_KE より:

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    今もまだ所有されてますか?

  12. RATRACE より:

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    > DEKA_KEさん
    しばらく動かしておりませんが、まだ500Vdueありますよ。

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